
- Excelでの印刷を思いのままに
- ページの余白の調整を行う
- ページの向きを変更する
- ページサイズの選択をする
- シートで確認しながら印刷範囲を変更
- シートの背景を設定する
- 印刷タイトルを設定する
- 印刷プレビューで最終確認
- まとめ
Excelでの印刷を思いのままに
また印刷に失敗した・・・!
Excelで作った表を印刷する際、途中で表が切れてしまった経験はありませんか?
ExcelはWordと違い、印刷される事を最優先には作られていません。
ですから、Excelで作成した表を印刷をする際は、きちんとページ設定を行う必要があります。
ここを疎かにすると、印刷を行った後に後悔する結果が待っているのです。
紙を無駄にしたあなたを、不機嫌な顔をした職場の上司が待っているかもしれません。
用紙を無駄にして上司から説教を食らう前に、Excelでページ設定を行う方法を覚えておきましょう。
・・・若い頃の自分にも、この記事をじっくりと読ませてあげたいです。
Excelのページ設定
Excelでページ設定を行う際は、「リボン」の「ページレイアウト」タブをクリックします。
「ページレイアウト」タブの中にある「ページ設定」グループ。
この中にあるメニューを使用すれば、印刷に関する設定を一通り行う事ができます。
これから、「ページ設定」グループ内のメニューを説明して行きます。
ページの余白の調整を行う
一覧から余白を選択する
印刷するページの余白を設定する場合、「ページ設定」グループ内の「余白の調整」を使用します。
「余白の調整」をクリックすると、Excelで準備されている余白が一覧で表示されます。
選択できる余白は、「最後に適用したユーザー設定」、「標準」、「広い」、「狭い」の4つです。
余白サイズによって1ページ内に表示できるセルの数が変化します。
ですから、余白を変更後はどのように印刷されるのかを確認しておく必要があります。
変更した余白を含め、1ページごとの様子を手っ取り早く確認する場合は、「ブックの表示」を「ページレイアウト」に変更すると良いです。
「ブックの表示」を「ページレイアウト」に変更する方法は、Excelのウィンドウ右下にある「ページレイアウト」をクリックします。
オリジナルの余白を設定する
Excelで準備されている余白である「標準」、「広い」、「狭い」。
この3種類の余白では思うような結果が得られない場合は、余白をカスタム設定する事ができます。
「ページ設定」グループ内の「余白の調整」をクリックすると、Excelで準備されている余白が一覧で表示されたと思います。
その中の最下部にある「ユーザー設定の余白」をクリックします。
「ページ設定」ダイアログの「余白」タブが表示されます。
「上」、「右」、「下」、「左」、「ヘッダー」、「フッター」の各項目で、余白のサイズを変更できます。
「ページ中央」の項目では、余白の内側の部分を設定する事ができます。
つまり、値が入力されているセルが余白の内側で表示される位置を設定する事ができるのです。
「水平」にチェックが入っていると左右中央寄せ、「垂直」にチェックが入っていると、上下中央寄せでセルが表示されます。
ページの向きを変更する
印刷の向きを選択する
印刷するページの向きを設定する場合、「ページ設定」グループ内の「ページの向きを変更」を使用します。
「ページの向きを変更」をクリックすると、「縦」と「横」のメニューが表示されます。
ここで選択した向きに、ページが切り替わります。
ページサイズの選択をする
ページサイズ一覧を表示する
印刷するページのサイズを設定する場合、「ページ設定」グループ内の「ページサイズの選択」を使用します。
「ページサイズの選択」をクリックすると、ドキュメントの用紙サイズが一覧表示されます。
一覧の中には、「Letter」、「Tabloid」、「Legal」、「Executive」、「A3」、「A4」、「B4(JIS)」、「B5(JIS)」、「Envelope#10」、「Envelope Monarch」があります。
ここで選択したサイズで、ページが分割されます。
その他の用紙サイズ
一覧に表示されているもの以外の用紙サイズを設定する場合は、「ページサイズの選択」で表示される一覧の最下部にある、「その他の用紙サイズ」を選択します。
すると、「ページ設定」ダイアログの「ページ」タブが表示されます。
「印刷の向き」の項目は、「ページ設定」グループ内の「ページの向きを変更」と同じです。
「拡大縮小印刷」の項目ですが、「拡大/縮小」を選択すると、選んだ倍率でExcelのワークシートが印刷されます。
「100%」よりも低い倍率に設定するとそれだけ広い面積を1ページ内で印刷する事ができますが、その分だけ文字などのサイズが縮小されてしまいます。
ですから、調整しながら設定する必要があります。
「次のページ数に合わせて印刷」では、ワークシート内の使用しているセルを、何ページに分けて印刷するかを設定できます。
例えば、「横」と「縦」を「1」に設定して印刷をします。
こうする事で、Excelで使用しているセルの数に関係なく、1枚の用紙の中にデータを収めて印刷する事ができます。
ただし、この方法もワークシート内のデータを拡大・縮小して帳尻を合わせますので、文字のサイズが小さくなり過ぎる事もあります。
「用紙サイズ」の項目は、「ページ設定」グループ内の「ページサイズの選択」をクリックした際に表示される一覧と同じです。
「印刷品質」は、印刷の画質を設定できます。
数値が高い方が、高品質になります。
「先頭ページ番号」では、ヘッダーかフッター内にページ番号が設定されている場合、その開始番号を変更する事ができます。
詳しくは、以前、「Excelのヘッダーを有効活用する方法」と言う記事内でご紹介していますので、合わせてご覧下さい。
シートで確認しながら印刷範囲を変更
印刷範囲の設定と解除
シート内の印刷する範囲を設定する場合、「ページ設定」グループ内の「印刷範囲」を使用します。
印刷範囲を設定する場合、予め、印刷したい範囲をドラッグ選択しておく必要があります。
続けて、「ページ設定」グループ内の「印刷範囲」をクリックします。
すると、「印刷範囲の設定」と「印刷範囲のクリア」が表示されます。
「印刷範囲の設定」をクリックして下さい。
すると、選択していた部分が印刷範囲に設定されます。
印刷プレビューで確認してみると、印刷範囲の部分のみが印刷されるように設定されています。
印刷範囲外を印刷する場合は、「印刷範囲のクリア」をクリックして、印刷範囲を解除しましょう。
改ページの挿入と解除
シート内に改ページを挿入する事で、任意の場所でページを区切る事ができます。
ページが区切られると言う事は、勿論、印刷上も次のページとして印刷されると言う事です。
改ページの挿入方法は、「ページ設定」グループ内の「改ページ」を使用します。
改ページを行う際、基準となる列か行、もしくは、セルを選択しておく必要があります。
今回は、「E13」のセルを基準にして、改ページを行いたいと思います。
改ページとなる基準点を選択したら、「ページ設定」グループ内の「改ページ」をクリックします。
「改ページの挿入」、「改ページの解除」、「すべての改ページを解除」のメニューが表示されますので、「改ページの挿入」を選択します。
すると、「E13」のセルを基準にして、改ページが挿入されました。
この改ページの設定ですが、他のページにまで引き継がれ、ずっと続いています。
全ページの「E列」と「13行」を境に、ページが切り替わります。
今回はセルを基準点にした為に列と行で分断されましたが、列のみを基準点にした場合や行のみを基準点にした場合は、列のみ、もしくは、行のみでページが分断されます。
では、改ページの設定を解除しましょう。
改ページの基準となった「E13」セルを選択し、「ページ設定」グループ内の「改ページ」をクリックします。
表示されたメニューの中の、「改ページの解除」をクリックします。
すると、改ページの設定が解除されました。
ちなみに、「E列」のどこかのセルを選択した場合は「E列」の改ページのみが、「13行」のどこかのセルを選択した場合は「13行」の改ページのみが、それぞれ解除されます。
シートの背景を設定する
背景の設定
シート内に背景を設定する場合、「ページ設定」グループ内の「背景」を使用します。
ただし、ここで設定する背景は印刷されません。
従って、Excelからファイルを見る時だけの背景だと言えます。
もし、印刷できる背景を設定したい場合は、過去にExcelで背景を設定する方法と言う記事を書いていますので、参考にして下さい。
印刷タイトルを設定する
とても便利な印刷タイトル
表の見出しなど、Excelは全ページ同じものを繰り返し使用する事が多々あります。
こう言った時、全ページにわざわざ同じものを記述しなければならないのかと言うと、そうではありません。
実は、「印刷タイトル」と言う機能を活用すれば、わざわざ他のページにこれらを記述する必要はないのです。
「印刷タイトル」を設定すれば、印刷時、全ページの頭に自動的に「印刷タイトル」に設定した部分が表示されます。
結果、入力ミスがありませんし、もし、表の見出し部分を一部変更したとしても、自動的に変更後の見出しが他のページに適用されます。
更に、見出しの位置ズレもありません。
手入力だった場合、新たに列や行を追加したり削除したりすると、全ページの見出しの位置が、その分だけズレてしまいます。
「印刷タイトル」は印刷時に処理されますので、こう言った問題がないのです。
これだけメリットのある「印刷タイトル」。
使用しない手はないと思います。
印刷タイトルの設定方法
では、「印刷タイトル」を設定してみましょう。
「ページ設定」グループ内の「印刷タイトル」をクリックして下さい。
「ページ設定」ダイアログの「シート」タブが表示されます。
「印刷タイトル」項目内に「タイトル行」と「タイトル列」と言う記入欄があると思います。
「タイトル行」を設定する場合は「タイトル行」、「タイトル列」を設定する場合は「タイトル列」の記入欄をクリックし、中にキャロットを表示しておきます。
続けて、シート内の「印刷タイトル」に設定する行や列を選択します。
「OK」をクリックして、「ページ設定」ダイアログを閉じます。
これで、「印刷タイトル」が設定されました。
印刷プレビューで最終確認
印刷前に確認を行う
これまでご紹介して来たExcelのページ設定機能を使用する事で、表が途中で次のページにまで及んでしまったりするようなミスを防ぐ事はできるでしょう。
ですが、念には念を入れて、印刷前には最終確認を行う癖を付けましょう。
そうすれば、印刷後に冷や汗をかく事もなくなります。
印刷の仕上がり具合に近い状態を確認するには、「印刷プレビュー」と言う機能を利用します。
早速、「印刷プレビュー」を確認してみましょう。
「リボン」の中にある「ファイル」タブをクリックします。
「ファイル」ページのサイドメニューの中にある「印刷」をクリックします。
表示された「印刷」ページ右側に表示されているのが「印刷プレビュー」です。
この状態のままだと、文字を確認するのも大変なほど画面が縮小されています。
ですが、「印刷」ページ右下にある「ページに合わせる」をクリックする事で、原寸大サイズで「印刷プレビュー」を確認する事ができます。
まとめ
これで印刷ミスとはおさらば!
今回は、印刷ミスを未然に防ぐ、Excelのページ設定方法をご紹介しました。
余白やページの向き、ページサイズなどのページ設定。
印刷範囲や改ページ、背景や印刷タイトルなどの機能。
それぞれを上手に使い分けて下さい。
また、印刷プレビューでの最終確認も忘れずに。
これでもう、上司の不機嫌な顔とはおさらばできる・・・かも!?